季節の言葉

2013.07.10

姫蛍【ひめぼたる】 文・山下景子

「源氏蛍」や「平家蛍」の幼虫は、水生ですが、陸生の蛍もいます。その代表が「姫蛍」。体が小さいので、この名がつきました。
 姫蛍は、雄雌とも光ります。ただ、雌は飛ぶことができず、雄もその近くを飛び交うため、藪の中に光の帯ができます。まるで地上に横たわる天の川。時おり、さっと光が流れて消えます。雄が、雌めがけて急降下するからです。姫蛍の恋が実った瞬間の輝き。本物の流れ星より願いが叶うかもしれませんね。

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