2012.02.27
氷の声【こおりのこえ】 文・山下景子
大変寒いときには、何ともいえない音を立てて、氷が張っていくような気がします。それを昔の人は、「氷の声」という言葉であらわしました。 「声」というからには、何かしらメッセージを感じていたのかもしれません。厳しい冬を耐え抜く大自然のため息のような......。 ほかにも、「霜しもの声」「雪の声」など、音なき音を聞き、声なき声を感じてきた日本人ならではの言葉ではないでしょうか。