2011.10.24
夢虫【ゆめむし】 文・山下景子
中国の荘子が、蝶になった夢を見たという故事から、蝶は「夢見鳥」、「夢虫」とも呼ばれます。 春の季語ですが、実際には、厳寒の時期以外、一年を通して見かけますね。特に秋の蝶は「老蝶」、冬は「凍蝶」とも呼ばれてきました。 ひらひらと舞い飛ぶ蝶に、夢を重ねて見れば、季節ごとに違った趣が感じられませんか。 「何事の心いそぎぞ秋の蝶」 正岡子規