季節の言葉

2012.10.05

弟草【おととぐさ】 文・山下景子

 一年の中で、ほかの花にさきがけて咲く梅は「花の兄」、一番遅れて咲く菊は「弟草」と呼ばれました。
 菊は、ほかにもたくさんの異名を持っています。花の咲く時期から「長月草」「秋蘂の花」。漢詩の一節から「隠君子」。花期が長く長寿の象徴でもあることから「齢草」。ほかにも「残り草」「契り草」「乙女花」「九重草」......。多くの人に愛されてきたことがうかがえます。

*季刊SORA2012秋号掲載

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