2012.09.25
萌黄【もえぎ】 文・山下景子
草木が萌え出るときの、黄色がかった緑色を「萌黄」といいます。平安時代からある伝統色で、古典にもしばしば登場します。「萌木」「萌葱」とも書きますが、「萌葱」の方は後世になってからの表記だそうです。萌え出たばかりの葱の色という意味で、萌黄色より濃い緑をさしました。 萌黄色をはじめ、春の色をまとった山の美しさにはうっとりとしてしまいます。 「絵巻物拡げゆく如春の山」 星野立子